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illustration/ふるいちまゆみ


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👉遺伝子工学について

遺伝子工学とは、遺伝子を人工的に操作する技術を指し、特に生物の自然な
生育過程では起こらない人為的な型式で行うことを意味している。
遺伝子導入や遺伝子組換えなどの技術で
生物に遺伝子操作を行う事を一般に指す。


👉遺伝子組換え作物について

遺伝子組換え技術を用いて遺伝的性質の改変が行われた作物である。
日本語では、いくつかの表記が混在している。「遺伝子組換作物反対派」は
遺伝子組み換え作物、厚生労働省などが遺伝子組換え作物、食品衛生法では
組換えDNA技術応用作物、農林水産省では
遺伝子組換え農産物などの表記を使うことが多い。

英語の genetically modified organism からGM作物、GMOとも
呼ばれることがある。なお、GMOは通常はトランスジェニック動物なども
含む遺伝子組換え生物を指し、作物に限らない。


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GMO生産マップ(2005年)。オレンジ色の5カ国はGMOの95%を生産している。
オレンジ色の斜線の国々はGMOを生産している。オレンジの点の国々は屋外での
実験が許可されている。




👉遺伝子組み換えの定義について

遺伝子組み換えとは英語ではGenetic Modification、つまり遺伝子操作です。
自然の中でも遺伝子は変化していきますが、この技術は人為的にたとえば
クモの遺伝子をヤギにとか、魚の遺伝子をトマトにとか、
バクテリアの遺伝子を大豆になど、自然界で起こらない遺伝子操作を
強制的に行うものです(他の生物の遺伝子を組み込まず、
RNA-iと呼ばれる方法で特定の遺伝子を抑制する遺伝子操作も含まれます)。

この遺伝子操作を日本では遺伝子組み換えと呼んでいるため、
遺伝子組み換え問題の訴えに対して、自然でも起きている遺伝子組み換えを
否定するのか、という混乱が起きることがあります。しかし、遺伝子が親から
子へと受け継がれる縦の遺伝子の継承と変容と、遺伝子組み換え企業が行なう
異なる生物間の遺伝子操作とは明らかに異なるものであり、
前者からは発生しない予想不可能な大きな問題が起きる
可能性が指摘されているものです。


👉遺伝子組み換え農業が作り出す問題

•健康に悪影響を与える可能性が高い。
•自然環境を破壊する。
•有機農業、従来型農業と共存できない。
•民主主義と共存できない(社会を壊す)。
•世界を養えない、持続可能ではない。

健康に悪影響を与える可能性が高い。

遺伝子組み換え企業やその影響を受けた政府機関は
遺伝子組み換えは健康に害を与えず、安全だと宣伝しています。
しかし、その安全の根拠には根底的に疑問がつきつけられています。
その安全という根拠は遺伝子組み換え企業自身が行った
実験データなのですが、その実験はわずか90日だけであり、
そのデータの詳細は一般には公開されていません。
遺伝子組み換え作物の危険を指摘する研究は多数発表されています。
一方で、危険性を指摘した学者が発表後、職を追われるなどのケースも
世界で相次いでいます。 健康への影響については完全に中立な
長期にわたる実験が必要とされています。


遺伝子組み換え作物のメリット

日本では「遺伝子組み換え作物」に拒否反応を示す人が多いのですが、
世界的には遺伝子組み換え作物の導入が進んでいます。

その理由は簡単で「遺伝子組み換え作物を導入した方が、
メリットが多いから」です。

◎収穫量が増える
◎生産コストが下がる
◎農作業の負担が減る
◎農薬や化学肥料・水の使用量が減る
◎残留農薬が少なくなる

現在の遺伝子組み換え作物は「害虫抵抗性作物」と
「除草剤耐性作物」が主流です。

農薬などの薬剤や労働力の両方が削減可能で、生産コストも下がり、
作物の値段も安くなります。


◆害虫抵抗性作物とうもろこし、ジャガイモ、綿など特定の種類の虫に対して、
殺虫作用のある土壌細菌(バチルス・チューリンゲンシス《Bt菌》)
の遺伝子を組み込んだ作物のことです。

害虫抵抗性作物を栽培することで、たくさんの殺虫剤を散布しなくても
害虫の被害が減る為、減農薬栽培や残留農薬の軽減になります。

害虫抵抗性作物は、特定の虫に対して影響はありますが、
人間などの哺乳類には影響はありません。

◆除草剤耐性作物大豆やナタネ、とうもろこし、テンサイ、綿など

特定の除草剤を使っても枯れないように作られた作物のことです。
雑草だけを枯らすことができるので、効率的な除草が可能で、
除草剤の散布量・回数や農作業の負担を減らせます。

他にも遺伝子組み換え作物をバイオディーゼル燃料として使うことで、
化石燃料の使用量が減らせる、二酸化炭素の削減に繋がるという
利点もあります。

栽培が難しい環境でも生育が可能

地球温暖化や発展途上国での人口増加などにより、
安定的な食料供給は世界的に大きな課題の一つです。

土壌劣化や乾燥、低温、高温、塩害などが原因で、今まで栽培が
難しい地域でも、環境ストレス耐性の高い遺伝子組み換え作物による
栽培が可能になれば、食糧問題を解決する糸口になります。

食物の機能性が強化できる

遺伝子組み換えでは、食物の成分を変化させて栄養素を強化したり、
有害物質を減少させたりすることも可能です。

◎日持ちのするトマト
◎ビタミンAが強化された米
◎ラクトフェリンが含まれたイチゴ
◎花粉症を緩和する稲

上記のような作物は、従来の交配では作ることが不可能、
または可能でも非常に時間がかかります。

現在主流の遺伝子組み換え作物のメリットは、主に「生産者側」の
メリットが目立ちますが、今後は消費者のニーズに合った遺伝子組み換え
作物も多く登場するかもしれません。



デメリットと危険性への対応

食品としての安全性

遺伝子組み換え食品に対して不安の声が出るのは「遺伝子を組み換えた
作物は食べても安全なのか?健康被害はないのか?」
という理由が挙げられます。

そもそも日本では遺伝子組み換え作物の対象となる作物を
ほとんど生産していない為「消費者面」での不安が多く挙げられます。

食の安全性に関しては「食品安全基本法」と「食品衛生法」に基づき、
厚生労働省の安全性検査を受けて、従来の食品と同じように
「食べても安全」と確認された食品だけが販売、輸入されている為、
一定の安心感があります。

飼料に使われる遺伝子組み換え作物も「家畜に対する安全性」と
「畜産物の人の健康への影響」に関して、同様の安全性確認が
義務付けられています。

また厚生労働省では確認が取れた遺伝子組換え作物以外が入って
来ないように、免疫所で抜き取り検査を行ない、
チェック耐性を強化しています。

遺伝子組み換え作物の中には、危険性があるものが存在する
可能性も否定できませんが、実際に私たちが食べることはありません。

ただし遺伝子組み換え食品を摂取することによる
健康被害(ガン、白血病、臓器障害、アレルギー、
糖尿病、自閉症、不妊など)との因果関係を指摘する意見もあります。

生物多様性への影響

遺伝子組み換え作物の普及によって、従来の環境や生物の
多様性に影響を与える可能性も危険視されています。

生物多様性への影響は、カルタヘナ法(遺伝子組換え生物等の
使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律)に基づき、
上記の項目などについて申請ごとに審査を行なっています。

◎雑草化して他の野生植物に影響を与えないか
◎野生動植物に対して有害な物質を生産しないか
◎導入された遺伝子が従来の野生動植物と交雑して拡がらないか

農林水産省や環境省の検討で「生物多様性への影響が生じる
可能性がある」と判断された場合は、
試験の中止などの措置が取られます。

遺伝子組み換え農作物と別の農作物の交雑に関しては
生物多様性に影響を及ぼす問題ではなく、
農作物の品質管理の問題としています。

要は農作物は対象としておらず「栽培している非遺伝子組み換えの作物が、
近くの農場の遺伝子組み換え作物の花粉を受粉したことで、
遺伝子組み換え作物が育ってしまった」という問題に関しては、
生物多様性の範疇外という訳です。

とは言え、遺伝子組み換え作物が「意図せず」拡散することで、
在来の作物が育てられなくなる、繁殖が妨げられるという問題はあります。

例えば「運搬時などにこぼれ落ちた輸入物の遺伝子組み換え
セイヨウナタネが、日本各地で自生している」という報告があります。

花粉が飛ぶことで、アブラナ科の在来ナタネやカラシナ、
農作物などと交雑すれば、遺伝子組み換え作物による
遺伝子汚染が広がる恐れがあります。



👉GMトウモロコシを食べたマウス5~8割に
巨大腫瘍が発生について

極めて重大なニュースがAFP通信などから、
世界中へ発信されていました。おそらく、
日本のマスコミではほとんど取り上げられていないと思います。

フランス、カーン大学が行った、モンサントの遺伝子組み換え
トウモロコシを使った実験結果です。

遺伝子組み換えの危険性を示す衝撃的な結果です。

下の写真は、フランスのNGO「遺伝子操作に関する独立情報研究機関」(CRIIGEN)が
公表した、米アグリビジネス大手モンサント(Monsanto)製の遺伝子組み換え(GM)
トウモロコシを餌として与えられ、
がんを発生したマウス(撮影日不明)。)(c)AFP/CRIIGEN

遺伝子組み換えマウス実験1_ratssss_20130530160237.jpg

実験は、2年間という、これまでにない長期に亘る遺伝子組み換え
食物の接種をマウスを使って行いました。
その結果、マウスのメスの50~80%に腫瘍が発見されたということです。

これまでも、遺伝子組み換えの危険性を示す実験結果は
出てきていますが、2年間という長期間に亘る影響を調べた
実験は初めてではないでしょうか。
メキシコなどは、トウモロコシを主食にしていて、
かつてはトウモロコシを100%自給していたのですが、
1991年に米国、カナダと北米自由貿易協定(NAFTA)を
結んでから、米国から安いトウモロコシが入ってきて、
2009年頃には、自給率は6割台になってしまい、
3割以上を米国から輸入しています。

毎日のようにトウモロコシを食べているはずなので、
健康被害が懸念されます。

大豆にいたっては、9割が米国からの輸入になって
しまったようです。

これも大半が遺伝子組み換えされたものです。
NAFTA締結後、300万人以上の農民が職を失ったと言われています。

メキシコで現在起こっている悲劇は、TPP参加で
揺れる日本にとっても対岸の火事では済まされない問題です。

日本人の食卓にも大量に入り込む遺伝子組み換え食品

すでに、日本にも多くの食品に遺伝子組み換え食品が
入り込んできています。

遺伝子組換えトウモロコシは、日本では、現在、スーパーなどで
一般的に市販されている食品に含まれる、植物性油脂、
異性化液糖、アルコール、香料、デンプン、果糖などの
原料として日本国内で流通しています。
これらは、表示義務はありません。

日本は世界最大のトウモロコシ輸入国であり、
その量は2008年度で約1650万トンで、
これは日本の米の年間生産量の約2倍。

その全輸入量の99%、約1630万トンをアメリカに依存。

その内の8割、約1300万トンが、遺伝子組み換えトウモロコシです。

日本国内で消費される75%は家畜の飼料用として、
一部が澱粉や油脂原料として加工されています。

「スイートコーン」と呼ばれ、一般的に小売され
家庭や飲食店で消費されるものは、年間国内生産量25トン位で、
これに対し輸入量は2000トン前後で、こちらの自給率は90%以上です。
ただ、これもTPPで輸入が自由化されるとどうなるか分かりません。

日本人一人当り毎年約10kgの異性化液糖を接種

この遺伝子組み換えトウモロコシが入っている可能性が
高い食品として、異性化液糖があります。
「ぶどう糖果糖液糖」又は「果糖ぶどう糖液糖」等、或いは単に
「ぶどう糖」と表示されています。

異性化液糖とは、ぶどう糖の一部を果糖に転換(異性化)したもので、
砂糖液と同程度の甘味度があり、
原料の90%が遺伝子組み換えのアメリカ産トウモロコシで作る
コーンスターチが原料で、
残り10%弱は国産のジャガイモデンプンとさつまいもデンプンとのことです。

年間100万トン以上が消費されていて、国民一人当り毎年約10kgの
異性化液糖を採っていることになります。

アイスクリームに結構含まれています。また、麺つゆやだし醤油には、
かなり入っています。

他には、コーラ、発酵乳酸飲料、フルーツジュース、
清涼飲料、ポン酢などの調味料、ドレッシング、パン、ケーキ、
缶詰、漬物、スポーツドリンク、酒類、チューインガム、ジャム、
佃煮、練製品、粉末製品など様々なところに使われています。

どのようなものに遺伝子組み換え食品が使われているか、
詳しくは、遺伝子組み換え原料入り食品メーカーランキングをご覧ください。

遺伝子組み換え作物由来の有毒物質が、妊婦を通して胎児にも移行

また、ネット上で、日本のマスコミでは報道されない
「遺伝子組み換え作物の健康被害」と題した記事も出ていたので、
以下、抜粋転載させて頂きます。

これまで遺伝子組み換え企業は、遺伝子組み換え作物が作り出す
殺虫性のタンパクなどの有毒成分は腸で破壊され、
体外に排出されるので無害であると説明してきました。
(渡辺注:日本の農林水産省などのHPにもその様に記載されています。)

しかし、妊娠した女性の93%、80%の胎児からこの有毒成分
(Cry1Ab)が検出されたという調査結果が2011年にカナダで
発表されたのです。

この毒素は遺伝子組み換えトウモロコシを飼料とした家畜の肉や牛乳、
卵などを食べた結果と考えられ、遺伝子組み換え関連の有害物質が
妊娠した女性、胎児、妊娠していない女性の血の中に存在していることを
この調査は初めて明らかにしたものです。

以上「遺伝子組み換え作物の健康被害」より抜粋転載


それでは、本題のマウスの実験結果を報道したAFP通信から
以下転載させて頂きます。

【9月21日 AFP】フランス政府は19日、遺伝子組み換え(GM)
トウモロコシと発がんの関連性が
マウス実験で示されたとして、保健衛生当局に調査を要請した。

欧州連合(EU)圏内での遺伝子組み換えトウモロコシ取引が
一時的に停止される可能性も出ている。

 農業、エコロジー、保健の各担当大臣らは、フランス食品環境労働衛生安全庁
(ANSES)に対して、マウス実験で示された結果について
調査するよう要請したと発表した。

3大臣は共同声明で「ANSESの見解によっては該当するトウモロコシの
欧州への輸入の緊急停止をも含め、人間および動物の健康を守るために
必要なあらゆる措置をとるよう、仏政府からEU当局に要請する」と述べた。

仏ノルマンディー(Normandy)にあるカーン大学(University of Caen)の
研究チームが行ったマウス実験の結果、問題があると指摘されたのは
米アグリビジネス大手モンサント(Monsanto)製の遺伝子組み換え
トウモロコシ「NK603」系統。

同社の除草剤「ラウンドアップ」に対する耐性を持たせるために遺伝子が
操作されている。

 仏専門誌「Food and Chemical Toxicology(食品と化学毒性の意)」で
発表された論文によると、マウス200匹を用いて行われた実験で、
トウモロコシ「NK603」を食べる、もしくは除草剤「ラウンドアップ」と
接触したマウスのグループに腫瘍を確認した。

2年間(通常のマウスの寿命に相当)という期間にわたって行われた実験は
今回がはじめてという。

がんの発生はメスに多く確認された。

開始から14か月目、非GMのエサが与えられ、またラウンドアップ
非接触のマウス(対照群)では確認されなかったがんの発生が、
一方の実験群のメスのマウスでは10~30%で確認された。

さらに24か月目では、対照群でのがん発生率は30%に
とどまっていたのに対し、実験群のメスでは
50~80%と高い発生率となった。また実験群のメスでは早死も多かった。

一方オスでは、肝臓や皮膚に腫瘍(しゅよう)が発生し、
また消化管での異常もみられた。

研究を率いた同大のジル・エリック・セラリーニ
(Gilles-Eric Seralini)氏は「GM作物と除草剤による
健康への長期的な影響が初めて、しかも政府や業界の調査よりも
徹底的に調査された。

この結果は警戒すべきものだ」と述べている。

取材に対し、モンサントの仏法人は「このたびの研究結果について
現時点ではコメントはできない」と答えた。

欧州食品安全機関(European Food Safety Agency、EFSA)
所属のGM作物に関する委員会は2009年、
90日間のマウス実験に基づき、「NK603」は「従来のトウモロコシと
同様に安全」との判断を下した。

現在、欧州への輸出は可能となっているが、
域内での栽培は禁止されている。(c)AFP

(以上、AFP通信より転載)



👉「モンサントの遺伝子組み換え食品に毒性の疑い」
ルモンド紙報じる http://www.webdice.jp/dice/detail/3664/


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食品添加物について

食品の加工製造過程で、品質の改良や保存性、及び風味や外観の向上のために添加される物質。
食品衛生法に基づいて厚生労働省が指定した化学合成添加物(338品目)と天然添加物(香料などを除いた489品目)がある。
種類(用途例)として、(1)製造加工に不可欠なもの(豆腐凝固剤、乳化剤、酵素等)、(2)保存性を向上させるもの(保存料、防かび剤、酸化防止剤等)、(3)品質を向上させるもの(乳化剤、増粘剤、ゲル化剤等)、(4)風味や外観を良くするもの(着色料、漂白剤、酸味料、甘味料、香料等)、(5)栄養を強化するもの(ビタミン、アミノ酸、ミネラル等)、がある。長い食経験のある天然香料などは指定外で、使用実績を考慮して「既存添加物名簿」に収録し、従来通りの規制で使用可能。厚労省は既存の天然添加物も逐次、安全性の確認を行う予定。


食品添加物とは?なぜ必要なの?


食品添加物とは、食品の加工や保存を目的として、食品に付け加えるものです。たとえば、食品の味を良くするために塩を加えることが昔から行われていますが、こうしたことが食品添加物の始まりだと言われます。食品添加物の種類は大きく分けて2つあり、化学合成で作られるものと、天然の材料を加工したものです。食品添加物を使用する目的としては、「食品の風味を整える」「色や見た目を良くする」「長持ちさせて保存期間を延ばす」「栄養成分を加えて栄養を強化する」などが挙げられます。平成27年7月29日の時点で、食品衛生法で「指定添加物」とされている品目が448品目。日本で長年使用されてきた「既存添加物」が365品目、動植物の成分から得られる「天然香料」が612品目となっています。


添加物の種類って?どんなものがあるの?


次に、代表的な食品添加物の種類を紹介します。


👉甘味料
甘味料には、食品に甘みを与える効果があります。甘味料を使用すると砂糖を使用するよりも保存性が高まるため、菓子や飲料などをはじめとする多くの食品に使用されています。キャンデーやガムなどに含まれるキシリトール、清涼飲料水に含まれるステビアなどは甘味料です。


👉着色料
食品を着色する添加物です。食品の持つ自然の色あいを維持することが難しいため、人工的に色を調整して美しく見せるために着色料が使用されています。かまぼこなどに含まれる「コチニール色素」、ソーセージやハムに含まれる「アナトー色素」などは、着色料の一つです。


👉保存料
食品の保存期間を延ばします。保存料が含まれていないと微生物が増殖し食品の腐敗が進みやすくなるため、それを抑制する効果があります。また、食品は-18℃以下で保存すると微生物が活動できなくなるため、冷凍食品には保存料が使用されないのが一般的です。チーズなどに含まれる「ソルビン酸」、マーガリンに含まれる「安息香酸」などが保存料にあたります。


👉ゲル化剤
食品に粘り気や滑らかな食感を与えるため、液体をゼリー状に固める(ゲル化)用途で使用されます。具体的にはゼリーなどに含まれる「ペクチン」、ドレッシングに含まれる「キサンタンガム」などです。


👉酸化防止剤
添加物そのものが酸化されることにより食品の酸化を防ぎ、保存性を良くします。パンなどに含まれる「L-アスコルビン酸」、水産・食肉加工品に含まれる「カテキン」などがこれにあたります。


👉香料
食品に香りをつけたり、香りを増強させます。食品の持つ香りと同じ成分をつくり出す「合成香料」と、動植物の原料を組み合わせた「天然香料」の2種類があり、コーヒー風味の菓子や、フルーツ風味の清涼飲料水などに使用されています。


食品を製造する工場などでは、製造過程の途中で添加物が投入されます。たとえばソーセージは肉をミンチ状にした後、かまぼこの場合は、すり身にした後で投入します。


添加物の表示方法って?


最後に、食品添加物の表示方法を説明します。食品パッケージの裏などには原材料名と一緒に添加物が表示されています。表示方法は食品衛生法で定められていて、添加物は物質名で表示しなければならない決まりがあります。また、どのような目的で使われたのかを消費者に知らせるため、使用目的を表示する場合もあります。たとえば、飲料に甘みを与えるために甘味料のステビアを使用した場合、飲料の原材料名の欄には「ステビア」、もしくは甘味料(ステビア)という表示がされています。複数の物質を組み合わせてつくられた添加物の場合、わかりやすくする目的でまとめて表示されることがあります。たとえば香料の場合、「アセトフェノン」などをはじめとする合成香料と、動植物の成分を使用した天然香料を合わせてつくられることがあります。その場合はすべての成分を記載するよりも、「香料」と記載したほうがわかりやすいため、そのような表記になっています。また、使用していても表示する必要がない添加物もあります。たとえば、主に加工のために使用され、食品が完成したときにはほとんど成分として残っていない「加工助剤」と呼ばれる添加物がそうです。さらに、製造工程で使用した調味料の成分に添加物が含まれていたものの、食品が完成した時点でその添加物がほとんど含まれていない場合は「キャリーオーバー」と呼ばれ、表示しなくても良いと決まっています。


👉添加物は食品を長持ちさせたり、より美味しくする役目がある!?


添加物は、食品の保存期間を長くしたり、風味や色を良くするなど、いろいろな役割を持っています。添加物の取りすぎは身体に良いとは言えませんが、それは完全無添加だろうが、どんな食べ物でも同じこと。日常生活で普段、適量を食べている分には問題はありませんし、添加物が入っていることによって、食品がより美味しくなっているものもたくさんあります。食品や飲料のパッケージを見て、「これにはどんな添加物が入っているんだろう?」「どんな目的で入っているんだろう?」と調べてみると、もっと興味が出てくるかもしれませんよ。



食品添加物の安全性について

○ 食品添加物は厳しい使用基準が食品衛生法によって定められています。

  =食品衛生法 第10条=
   人の健康を損なうおそれのない場合として校正労働大臣が薬事・食品衛生審議会の意見を聴いて定める場合を除いては、添加物    (天然香料および一般の食品として飲食に供されている物であって添加物として使用されるものを除く)ならびにこれを含む製剤及    び食品は、これを販売し、または販売の用に供するために製造し、輸入し、加工し、使用し、貯蔵し、もしくは陳列してはならない。

○ 食品添加物としての指定されるためには

       薬事・食品衛生審議会に諮問
           ↓
       可否を決定
           ↓
       厚生労働大臣に答申
           ↓
       食品添加物として指定 ・・・安全性、有効性、必要性を満たしているかどうかが重要になる。

○ 食品添加物の安全性評価 ・・・食品添加物は厳しい毒性試験をクリアしています。
1. 28日間・90日間および1年間反復投与毒性試験
   ■ それぞれの期間に繰り返して実験動物(主としてラット)に投与した場合の影響を検討する。
2.次世代試験
   ■ 繁殖試験(正常に繁殖しているかどうか)、催奇性試験(奇形が産まれていないかどうか)
3.発がん性試験
   ■ 実験動物の生涯にわたって試験物質を与え、がんが発生するかどうかを検討する。
4.変異原性試験
   ■ 発がん性試験は長期間の試験期間が必要であるため、もう少し短期間でがんを誘発する可能性があるかどうかを検討する目的で行われる。発がん性と変異原性は共通するところが多い。Ames(エイムス)らが開発した方法であることからエームステストと言われることもある。
5. 1年間反復投与毒性及び発がん性併合試験
   ■ 反復して1年間投与すると発がん性があるかどうかを検討する。
6.抗原性試験
   ■ アレルギー反応を起こさないかどうかを調べる。
7.一般薬理試験
   ■ 各種神経系に及ぼす影響や実験動物の成長を妨げないかどうかを調べる。
8.体内動態試験
   ■ 体内に取り込まれた試験物質が体内でどのような吸収・代謝を受け、分布・排泄が行われるかを調べる。


👉得られた実験結果は実験動物の結果であり、人間における実験結果ではありませんから、そのままあてはめることはで   きません。そこで、動物実験によって毒性の現れない最大無作用量に安全係数として動物と人間との差が1/10、個人差が1/10、として、1/100をかけた値を1日摂取許容量としてあらわします。
   1日摂取許容量は人間が食品添加物を一生涯毎日摂取し続けてもなんら影響の現れない量をさします。体重によって人間の体格が異なりますので、1日体重1kgあたりどれだけ摂取できるか(mg)で表示します。したがって、個人によって1日摂取許容量は違うのです。

(参考:新食品衛生学要説 第5版 細貝祐太郎・松本昌雄編 医歯薬出版 2004 )



食品添加物は本当に安全なのか?

つづく👉


オーガニック食品が人・環境に与える+(プラス)の影響とは

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